以前、当ブログでご紹介させていただいた「島村麻央プロ」のバレルが非常に興味深かったので再度取り上げます。
何と、ラインナップによってタングステン比率が異なります!
以前書いた記事は、One80への移籍についてでした。今回は、One80から発売されたバレルについてです。

One80(ワンエイティ)島村麻央モデル
バレル名は無い様子。。
ラインナップ
16gと18gと2つあります
ラインナップ | 「16g」※島村麻央プロ使用 | 「18g」 |
素材 | タングステン90% | タングステン95% |
全長 | 38.0mm | 38.0mm |
最大径 | 7.4mm | 7.4mm |
重量 | 16.0g | 18.0g |
規格 | 2BA | 2BA |
出典:Amazon
タングステン比率の異なる2タイプ
面白いのが、16gと18gとで、それぞれタングステン比率が異なるところです。
従来、重さ違いのバレルを作る際は、外形(アウトライン)は同じにしつつ、くり抜きを大きくして重さを調整するのが多かったようです。
しかし、くり抜きを大きくすると、バレルの重心のバランスが異なってしまいます。
簡単に図示すると以下のような感じです。(絵が下手クソ過ぎて死にたいorz)
前後から同じ分量をくり抜けば、外形(アウトライン)は同じで重心も同じで、重さの違うバレルが出来上がります。
しかし、重心の位置は一緒だとしても、重心付近に重さが偏りますので、少なからずバランスは異なってしまいます。投げた感じも異なるはず。
これを解決するのが、「タングステン比重を変える」っていう設計です。
タングステン比率が90%と95%では、比重が約0.5g/cm3違います。(残りの混ぜ物に何を使うかによっても異なります)
- 90%=18.26(g/cm3)※タングステン90%、ニッケル10%と仮定
- 95%=18.78(g/cm3)※タングステン95%、ニッケル5%と仮定
バレル全長38mmだとすると、0.5~0.7gくらい違ってくると思います。
要するに、16gと18gとでバランスを近くするためにタングステン比重を変えたのではないか?と推測します。
また、当バレルは全長38mmと非常に短いため、タングステン比率を95%に上げないと作れないほどの緻密なバランスなのではないか?との推測も捗ります。(なんせ、タングステン90%で作り、前後のくり抜きを0.5gほど多くすれば良いだけなのですから。)
ご購入は
Amazonのコードが1つに対して、16gと18gを選択出来るようになっているのが素晴らしいですね。ダーツ商品の出品方法が下手な出品者が多い中、One80さんは非常に上手にやっていますね。
関連エントリ
今年は、タングステン比重を変えたラインナップを複数リリースするというやり方が認知されてきた気がします。トリニダードのGomez10(山田勇樹モデル)もそのひとつです

タングステン比率と重さの関係性については以下の記事から
