日本各地で甚大な被害をもたらした台風19号(ハビキス)。
PERFECT2019仙台の開催が非常に危険だったためSNS上では大きな議論となりました。議論のまっただ中で意見を書くことは控えておりましたが、ひとまず落ち着いてきたので今後のために書留めておこうと思います。
僕も、地元宮城の人間として、実際に観戦に出向きいろいろと考えさせられました。
令和元年台風第19号について
大規模な被害があったということで気象庁は42年ぶりに命名したようです。詳細はwikipediaにまとめられてありますので当記事には記載しません。
PERFECT2019仙台(10月12日開催)決定について
台風自体は、10月1日には形成され、日本に直撃する日付は比較的早い段階で予想できました。
それに対して、大会の開催する旨を発表されたのが10月11日です。
引用元:台風接近にともなう[第28戦 仙台]の開催について | PERFECT ソフトダーツプロトーナメント
早い時点から、出場を断念される方が多く、合計30名近くがずキャンセル(デフォルト?)したとのこと。
それでもなお、非常に多くの選手が参加されました。
大会開催決定の決め手
室内競技だから。。。
言っている意味はわかるのですが、先ほど貼ったwikipediaのページにも記載されているように、多くのイベントが中止になっておりました。室内で行われるイベントも中止になっているケースが多いです。(というか、逆に開催したイベントのほうが少ないのでは?)
ダーツ自体は室内競技であっても、そこまでの交通機関が大打撃を受けていたわけですし、「室内競技だから」という理由は開催の根拠としては非常に弱いのではないかと思います。
大会主催者の意向
パーフェクト仙台大会は二日間で行われるダーツイベントの初日で 会場を間借りして行います なので一般大会がパーフェクトを誘致して 行うとイメージしてください と言うことはパーフェクトの一存だけでは中止出来ないのです
パーフェクト仙台大会の開催について | F社長の『直感力』
パーフェクト側の一存だけでは中止できない事情があったようです。
しかしながら、PERFECTの競技規定を読むと以下のように記載があります。
PERFECTは、公式のPERFECTプロソフトダーツトーナメント等の試合を開催・認可することにおいてすべての責任があり、また主催者や役員等を任命する権利を持つ。
競技規定 | PERFECT ソフトダーツプロトーナメント
「試合を開催・認可することにおいてすべての責任があり」と書いてあるのだから、「パーフェクトの一存だけでは中止出来ないのです」という理屈は成り立たないのではないか?
もちろん、大人の事情(お金など)で、パーフェクトの一存で決められないというのはわかりますが、主催者の意向で大会を開催せざるを得なかったのであれば、パーフェクト側は弱腰と言わざるをえません。
大会当日~観戦しにいくか迷ったが行きました
当日の朝ごろから、すでに曇り空でした。正午くらいには雨や風も強まっておりました。
僕個人的には、朝の時点で天気が荒れていたら観戦しにいかない覚悟でした。
しかし、年に一度の地元開催じゃないですか。。
地元の知合いで最近プロになった選手もおり、今大会がデビュー戦になった選手もおります。人情的に、地元大会なのに観戦しに行かないという選択肢を取るのは、心が痛みました。
ということで、ちょっとだけ顔を出しに行こうということになり、行ってきました。
宮城は18時頃から大荒れになるという事前情報もあったため、11時半頃に会場に行き14時には会場を後にし自宅に戻りました。
PERFECTのトーナメント終盤頃に天気は大荒れで、そのあと間もなく冠水。
仙台駅前、冠水しました。#台風19号 pic.twitter.com/wRmXE7ZHOw
— 案山子クライマー (@boulderbasket) October 12, 2019
JR新幹線も運休となり、タクシーを捕まえるのも困難な状態だったようです。
大会翌日。。。
一部の選手は、仙台に延泊。立ち往生することになった方も少なくありません。
(あえて選手名は出しません)
大会に出場された宮城の選手のFB投稿を見たところ、自宅が浸水した方もいらっしゃったようです。
この辺は、FBなどで目にした方が多いと思うので省略します。
台風の被害については、先ほども記載しましたが、以下に詳しいです。
最悪の事態にはならなかったが何が悪かったのか?
まず間違いなく言えるのは、開催の判断が遅かったということです。
正常性バイアスっていう言葉があるらしいです。
「台風がもしかしたらそれるかもしれない」という都合の良い期待をもとに、ギリギリまで判断を保留したのではないか?(早めに中止することは簡単ですが、途中で状況が好転して再度開催するという変更は出来ない。)
PERFECTには大会中止の規定があります。
公共交通機関の遅延等の特別な事由により、大会に参加する選手のうち、3分の1以上の選手が時間内に受付を完了出来なかった場合は、大会の中止・順延をPERFECTコントロールにより決定する場合がある。
競技規定 | PERFECT ソフトダーツプロトーナメント
この規定は、あくまでも「当日」のことです。PERFECTは全国から選手が集まります。飛行機や新幹線や、自動車など。そうすると、実際「行こうと思えば行ける人が大半」で、実質上この規定は無意味だとすら思えてきます。
早々と出場辞退を宣言している選手もおりましたが、出場するために前入りしている人の情報も多く、おそらく中止にはならないだろうという判断から、出場を強行した選手も多かったように見受けられます。
この点は、改善するべきだと思います。(僕は選手ではないので改善要求を出す立場にありませんがw)
例えば、
- 天災など選手に責めに帰すことができない事情により大会に参加することが困難な場合は、開催◯日前までに申出ればキャンセルが出来る。(※キャンセル者の名前はエントリーリストなどによって状況を見れるようにする)
- キャンセル者の数が◯分の1を超える場合は大会を中止するものとする。(※中止することが出来るではなく中止を決定する)
などのような規定が必要となるのではないかと思われます。
情は捨て自分第一に考えるべき
- 応援に来てくれる人がいるから
- 主催者が~○×(自主規制
- スポンサーが~○×(自主規制
- みんな出場するし
- 自分だけ欠場も。。
- ダブルスの相方に申し訳ないので。。
のような情に判断を鈍らせるのはマジでやめたほういいです。自分の身に危険を感じたら、無理をするべきではないです。
最後に:自然災害を舐めてはいかん
台風19号の被害のニュースを見てみれば言わずともわかるでしょう。
一部、「PERFECTの選手は自己責任で~」と原則論を振りかざしている方もいらっしゃいましたが、災害においてはそれはNGと言わざるをえません。
災害時、自己責任で無茶する人は一定の割合でいます。自分だけは何とかなると安易に考えている方も一定数います。3.11東日本大震災でも、多数の犠牲者が出ましたが、避難勧告を無視して被害に遭って亡くなった方もたくさんいたことを忘れてはなりません。
会場に行けばわかったかと思いますが、エリアメールが鳴っていたわけです。
日本人は、悪い意味で自然災害に慣れ過ぎです。小学校の地震の避難訓練で机の下にもぐる訓練など誰もがしたはずです。しかし、会社で、震度3~4くらいの地震が起こった際に、机の下に実際にもぐる人を見たことがありません。。エリアメールも問答無用で無視している人も多いです。
関連リンク
上記はあくまでも僕個人の意見なので、今回の件について書いていたブログへリンクを貼らせていただきました。いろいろな意見を読むのも参考になると思います。