ダーツ競技をギャンブル化(賭博対象へ)することは可能なのか?

どうも、武器商人(@BukiDartsBot)です。

昨今の物価高の影響で、ダーツのプロツアーに参戦する費用がばかにならないという意見をよく耳にする。また、そのわりには賞金額が増えず大変だという声も多い。

日本のソフトダーツの賞金は、JAPANやPERFECTの優勝賞金でせいぜい120万円ほどである。スーパーダーツでやっと1,000万円だ。ダーツの本場であるイギリスのPDCの優勝賞金が何千万円であるのと比較すると、いかにも少ない。プロスポーツは賞金とスポンサー収入が主たる収入源となるため、この違いは致命的である。

さて、ヨーロッパのダーツ大会の賞金が高額である理由は何か。その答えは、賭博が可能である点にある。ダーツを賭け事の対象にしているからこそ資金が集まり、その資金が賞金の原資となるのである。

日本のプロダーツも同様のことができないか?その障壁となっているものは何か?を書いて行きたいと思う。

ギャンブル関連の現行法制度

日本は賭博に厳しい国であるが、国の管理下でいくつかの賭博が合法となっている。

ひとつは公営ギャンブルであり、競馬、競輪、競艇、オートレースの4つを指す。公営ギャンブルはすべてそれぞれ特別法が制定されており、そのため違法とはならない。しかし、おそらくこの公営ギャンブルの枠にダーツが入ることは不可能であろう。

もうひとつは、文部科学省の外局であるスポーツ庁が所管するスポーツ振興くじ(通称toto)である。totoというとサッカーを連想する方が多いが、根拠法にはスポーツの種類は限定されていない。実際、2022年末からバスケも対象となっている。もしかすると、ダーツもスポーツ振興くじの対象になる可能性はゼロではない。スポーツダーツプロジェクトがスポーツ庁の『第3回Sport in Lifeアワード』に選ばれたという事実もある。

スポーツベッティング合法化の流れ

実は、日本以外のG7諸国ではスポーツベッティングが合法であり、日本だけが違法というのが現状である。日本では、刑法の賭博罪が足かせとなり、スポーツベッティングが違法とされている。

しかし、最近、日本は「スポーツベッティング(賭博)」の導入を検討しているという情報もある。

経産省が導入を検討する「スポーツ賭博」―その背景と危険性とは | nippon.com

これは興味深い話である。検討の意図は不明だが、スポーツの振興という目的以外に、新たな税収を確保したいという意図もあるかもしれない。反対意見も多いが、そもそも日本において賭博が違法とされている理由の一つに、反社会的勢力の資金源となることが挙げられるため、国が主導で進めるのであれば問題がないのではないか。実際、パチンコも国の管理下で実質的に合法化されているわけだし。