プロダーツプレイヤーの撮影に関する法的問題点

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キッカケ

某女性ダーツプレイヤー(PERFECT所属)を試合中に撮影するのを止めて欲しいという投稿がありました。

ナイーブな問題なので直接のキッカケとなった選手の個人名の記載は控えます。また、投稿者を批判する意図はまったくありません。むしろ、擁護的な意見です。

本来であれば、選手個人がこのような問題提起をしなければならない状況はヤバいと思います。選手会などがあれば、そういう意見が出しやすいのかな?と思います。

※JAPANには選手会があるようですね。

プロダーツツアーの特殊な世界

その前に、前提となる大きめな話をします。

ダーツ業界は良くも悪くも特殊です。細かく見ていけば法的に問題がある箇所はいくつもあります。それが問題になっていないのは、みな様の努力や犠牲があってのことです。

ダーツ業界を「学校」に例えてみます。僕の中学校時代は、体罰やいじめなど普通にありました。最近は、事件としてニュースに取り上げられることが多くなりましたね。体罰やいじめは、常識的に考えても傷害罪や暴行罪に当たります。昔であれば、「学校」という組織内の枠組みで自分たちでルールを決め捌いてました。それが、もはや「学校」という枠組みの中では解決出来ないレベルになってきたので、警察が介入するようになったと理解しております。

ダーツ業界の撮影問題やその他もこれに近いところがあります。無断撮影が法的に問題があるのは、普通に考えればわかります。ダーツ業界は、プロとファンの距離が近く、一部で過剰なサービスが当たり前になってきた実態があります。ダーツ業界で当たり前に行われているファンサービスは当たり前ではありません。悪く言えば過剰、良く言えばすごくサービス精神旺盛です。

その結果、一部のファンが逆に過剰なサービスを要求するようになってきて問題になっているのではないかと解釈しております。ツアー運営だったり、関係者の方々も注意喚起してはいるものの、被害を被っているのは選手個人です。従って、本人じゃないとわからないところだと思うんです。もはや、ツアー運営や関係者に助けを求めても、自分を守れないのが現状なのかもしれません。

そこで警察の出番です(←イマココ)

ちなみに、警察が近くに居なくとも、私人逮捕が可能です。(一般人が犯人を逮捕し警察に突き出すイメージです。

大会運営者がルール化せざるを得ない

非常に難しい問題ですが、、、。

元々の話だと、無断撮影が「盗撮」に当たるという内容でした。確かに、場合によってはこれは事実ですが、ゲーム中に選手を撮影する行為は、一般的な事件類型としての「盗撮」ではありません。

「盗撮」に当たるのは、胸の谷間やスカートの中を狙ったショットなどになるでしょう。ゲーム中のスローなどは、「盗撮」には当たらない認識です。

武器商人@ダーツ
武器商人@ダーツ
パブリシティ権については今回は考慮しません。

盗撮の場合であれば、100人いれば99人が嫌がる行為なので誰もがその問題を理解してくれるでしょう。(※変態を除く)

しかし、ゲーム中の撮影となると話は別です。

ゲームには、相手方がおります。相手方の選手は、ゲーム中の撮影をして欲しいと思っているかもしれません。TwitterのTLを見ていても、ゲーム中の写真や動画を撮って欲しいという意見もありました。

つまり、写真を撮って欲しい人と撮って欲しくない人がいて、利害が対立することになります。そうすると、利害調整が必要になって来ると思います。実は、こういった場合は、写真を撮られたくない側の意見を尊重せざるをえません。

結果として、ツアー運営が細かくルール決めをするか、写真撮影は全面禁止となってしまうこともあり得ると思います。

個人個人に撮影の許可を取ることは非常に困難だからです。うっかり後ろの方に写り込んでしまうことも多々あります。

1人1人が今一度考えなおす必要があり

上記で、最悪のケースとして、「警察の介入」と「無断撮影全面禁止」を挙げました。

最悪の事態とならないよう、1人1人が意識を改める必要があると思います。また、不適切な撮影行為があったり、投稿があった場合には指摘するなども大事だと思います。

尚、写真撮影の件、PERFECT運営側から何らかのアナウンスをするようです。勇気を持って問題提起された選手を責めたりせず、温かく見守ってあげましょう。

PERFECTにも選手会が必要かな?

参考までに、JAPANの選手会発足についての記事へのリンクを貼ります。比較的最近発足されています。

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神奈川県の迷惑防止条例のリンク貼ります

スマホやSNSの普及によりだいぶ改正されていますね。

神奈川県では、近年、電子メールやいわゆるSNS等の新たな通信手段が広く社会生活に浸透したことに伴い、このような通信手段を利用した嫌がらせ行為や、機器の進歩に伴う盗撮目的のカメラの設置行為など、県民生活の平穏を阻害する新たな迷惑行為が顕在化していることから、こうした新たな迷惑行為に対応すべく、「神奈川県迷惑行為防止条例」の一部改正を行いました。
神奈川県警察/「神奈川県迷惑行為防止条例」の概要